北海道においても、葬儀に対する喪主や遺族のニーズは多様化しています。そのため、地域に密着した業者では対応が難しくなっています。ある程度の希望を聞けても、祭壇も供花自体も決まったものからの選択ですし、それらのコーディネートも固定の形があります。
流れについては応じてもらえるものの、それに不要となるものも支払うことになるパック物です。そんな中、何もないところから喪主や遺族の気持ちを具体的な形に仕上げる業者が現れ、実績を積んだ優れた活躍をしています。
そのため、多様なニーズに応えられる葬式が出来上がります。祭壇のあり方も花の盛り方、告別の流れ、葬儀の場所、費用と全てのニーズに応えて組み立ててくれるため、オリジナリティもあります。それこそ葬儀業者としての本当の専門的能力がなくてはできません。
今後も、ニーズを叶える葬式は増え続けるでしょう。
最近はお香典を辞退するお葬式が増えてきましたが、北海道においてはお香典を受け取るのは当たり前という考え方がまだまだ根強いようです。そんな北海道のお葬式に初めてお香典を持って参列したら、きっとびっくりしてしまうでしょう。
何しろ、受付でお香典を渡すと、目の前でさっそく中身を開封され、金額を確認して領収書を渡されるからです。普通は粛々と受け取り、お礼を言われるのが当たり前という感覚の人が多いと思われますので、これは他の地域とは大きく異なる、何とも北海道らしいやり方と言えます。
大胆でありながら、その場で確実に受け取ったという領収書を発行するというのは、これほど合理的なこともありません。金銭の授受であることには間違いないので、実際に経験してみると広い大地に住む人たちのおおらかさと、効率よく物事を運ぼうとする合理性とが融合した、何ともユニークな葬儀の儀式だと感じるでしょう。